お久しぶりのブログ更新です。
先日、スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣 人格主義の回復」の漫画版の続きを購入したのですが、今回は仕事論・人生論として「7つの習慣」に沿って「自分なりの解釈」で本の活かし方について解説してみたいと思います。
※この記事は、書籍「まんがでわかる7つの習慣②」を参考に、自分なりの見解で解説していきます。
所々で、「まんがでわかる7つの習慣」(1巻の方)も参考にしています。
「7つの習慣」が何に役立つのか?
スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」とは、「人が、人間として成長していくために必要な要素」を7つの習慣に分類して体系化したものです。
人格を高める行動を習慣として身に付けて行動していくことで、人格は少しずつ成長し、人生をより良い方向へ変えていくことが出来ます。
「具体的にどんな目標を立てるのか?」…それは個々人の価値観によって変わってきます。
そのために、「自分はどんな原則を持って生きているのか?」「何を大事に生きていきたいのか?」…と、自分を見つめ直すことから始めます。
「7つの習慣」の概要
まず、「7つの習慣」の概要からですね。
7つの習慣には、
- 第1の習慣:主体的である
- 第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
- 第3の習慣:最優先事項を優先する
- 第4の習慣:Win-Winを考える
- 第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
- 第6の習慣:シナジーを創り出す
- 第7の習慣:刃を研ぐ
があり、7つの習慣が提唱された20年後に、新たに追加された
- 第8の習慣:自らボイスを発見し、ボイスを発見できるよう人を奮起させる
があります。
第8の習慣は、リーダーが「偉大さ」を身に付けるための習慣と言われています。
書籍「まんがでわかる7つの習慣②」では、7つの習慣の前段階としての「パラダイムと原則」、それから「第1の習慣:主体的である」「第2の習慣:終わりを思い描くことから始める」について、キャラクターの人間関係を漫画で描きながら、わかりやすく解説されています。
パラダイムと原則
「7つの習慣」に取り組む前に、自分が持っている「パラダイム」を自覚する必要があります。
パラダイムとは、無意識に抱いてしまっている考え方・感じ方の枠組みで、一言で言うと「思い込み」とも言い換えることが出来ます。
たとえば、目の前にいる「口数が少ない人」に対して、ある人は「消極的で暗い人だ」と感じ、またある人は「思いやりがあって優しい人だ」と感じます。
あの人は思いやりがあって優しい人だ!
(他人の心無い言葉で傷ついた経験あり)
あの人は消極的で暗い人だ!
(活動的で、積極的な行動によりこれまで成果を上げてきた人)
その感じ方の違いは、その人がそれまで生きてきた経験によって作り出された思考の枠組み。それを「パラダイム」と呼びます。
世界は、誰に対しても同じように見えているわけではなく、その人の持つ「パラダイム」を通して見て、感じているものです。
「パラダイム」を自覚できるようになると、自分がどのようなパラダイムを持っているかを客観的に自覚することが出来るようになります。また、相手が自分とは違うパラダイムを持っていることも理解できるようになり、相手の気持ちに寄り添えるようになります。
そして相手のパラダイムを理解することで、相手の目線で世界が見えるようになります。
この視点の転換のことを「パラダイムシフト」といいます。
これを理解すると、様々な視点で他人と関わることが出来るようになり、コミュニケーションの広がりを感じることが出来ます。
例えば、私は私にしか理解できないパラダイムを持っています。
幼い頃、他者と関わって嫌な思いをした経験により、「他人から私に何かをしてくるときは、大抵悪意に基づくものだ。決して心を許してはならない」と言う前提で返答をすることが非常に多くありました。
この思い込みを転換させるのには長い年月が掛かりましたし、今でもそれなりに影響が残っています。
そういった「パラダイム」に縛られた生き方ではなく、「原則」に基づいて自分を変えていく方向に、生き方をシフトしていくことが、人格を優れた方向に導くことにつながります。
自分がどのような「原則」を重視して生きていくかも、その人の価値観によります。
「公正」「誠実」「正直」「奉仕」「貢献」等が挙げられます。
成長には、「インサイド・アウト」の考え方が不可欠です。周囲や環境のせいにする(アウトサイド・イン)のではなく、自分のパラダイムを反省して自分が変われる部分は無いかと考える(内面から外へ働きかける姿勢)が重要です。
第1の習慣:主体的である
さて、いよいよ第1の習慣から順に解説していきます。
「主体的である」ということは、「外部からの刺激に身を任せて反応しない」ことから始まります。
悪口を言われて気分が悪くなることは自然な反応ですが、それにより「どのような行動をするか」は自己をコントロールして選択することが出来ます。
つまり、刺激と反応の間には選択の自由が存在するのです。
その自由を意識することが、第1の習慣のスタートです。
自分をコントロールして次の行動を自分で選択し、その結果に対する責任は自分で取る、ということを意識する。それが「主体的である」ということを意味します。
と、ここまで書いていて、私は自己が本当に受動的であったことに気付きました。
嫌な思いをした時にそれを表現する努力は出来ていたのか?
傷つきたくない思いが強すぎて、対話から避ける生き方が染みついてしまっていました。
そして、自己を客観的に見ることが出来ずに認知はどんどん歪んでいきました。
たしかに周囲は自分の思い通りならないことが多いものですが、主体的に選択して行動することで、行動の結果にも納得がいくようになります。
言葉の使い方は、その人のパラダイムと深い関係があります。
否定的・受動的な言葉を避け、主体的で前向きな言葉に言い換えることを普段から意識することで、少しずつ行動も変わってきます。
×「仕方がない」→◎「他のアイデアを探そう」
×「私の仕事じゃない」→◎「○○と言う行動を選択しよう」
普段からの言葉遣いを意識すると、主体性を高めることができます。
主体的に行動するとは、自分が出来る範囲で積極的に働きかけることです。
それを理解するために、「関心の輪」と「影響の輪」という考え方があります。
「関心の輪」とは、自分の関心が及ぶ範囲のことで、「影響の輪」とは、その中で「自分の言動によって変化を起こしていけるもの」のことです。
自分がどこに時間とエネルギーを使っているか振り返ってみましょう。
他人の噂話が長い人、テレビやネットを見る時間が長い人は、影響の輪の外に力を注いでいます。
こういう人は周囲の影響を受けがちなので、影響の輪が縮小しやすいです。
反対に、影響の輪の内側にあることに労力を使う人は、影響の輪が少しずつ広がっていきます。
今、抱えている問題がどこにあるのかを意識してみましょう。
①自分が行動することで、直接コントロールできる問題。これは自分で行動を改めれば解決できます。
②人に影響を与えることで、間接的にコントロールできる問題。影響力を意識して行動すれば解決できます。
③天気など、自分ではコントロールできない問題。これは、考えても仕方ないと割り切るしかありません。
思えば、私は「自分でコントロールできない環境」のことばかりに注目していたような気がします。そして何事も周囲のせいにして、「こんな酷いことをされた!(だから私が悪いわけではない)」という理屈に逃げていたのだと思います。
一日の時間を何に使っているかを意識するのも大事なことだと思いました。
本の記述の通り、テレビやネットをただボーっと眺めている時間というのは、ただ時間を無駄にしているだけでは無く、「自分ではどうにもならない事ばかりを考え、受動的で他責的になる考えをもたらしているのだ」ということに気付くことが出来ました。
人は、「影響の輪」の中で「出来ることから行動する」ことしか出来ません。
「主体的になる」ということは、普段のものの考え方や言葉の使い方から、実際の行動に至るまですべての行動を意識して変えていくように、自分から積極的に働きかけていくことなのですね。
そして、「自分でコントロールできること」に注力して時間とエネルギーを使っていくことで、自己の影響力を強め、少しずつ「コントロールできること」が広がっていきます。
現状に絶望するのではなく、「私に出来ることはまだまだたくさんある」と意識して行動することが重要なのだと思いました。
行動といっても、その内容は非常にたくさんあるものだということが、本を読んでいてわかりました。
「何もしない」を選択することも一つの行動だし、「他人の悪口を言わないようにする」「受動的な考え方が頭を過ぎった時には、主体的な言葉に置き換えるようにしてみる」という、頭の中での出来事でも一つの行動なのですね。
第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
自分の人生が終わりを迎える時。それは、どんな形が良いと思いますか?
それを想像していくことで、自分の内面の奥深くに眠る根本的な価値観に触れることが出来ます。
自分にとっての「成功」とは何か。
毎日の仕事を真面目にこなして忙しく過ごしている人ほど、大切なものを犠牲にしていることに気付きにくいものです。
第2の習慣には、リーダーシップが必要です。
リーダーシップとは、目標を定め、そこを目指す方向付けを行うこと。
自分らしい人生のハッピーエンドを目指すために、どこへ向かって行けば良いか。
その目的地のイメージが出来ていれば、途中経過が遠回りになろうとも、確実に「進んでいる」という実感を持つことができます。
多くの人は、「自分の人生」という脚本を書くということをせず、日々の生活に追われてしまいがちです。そうすると、誰か(例えば職場の社長や上司)の価値観で書かれた脚本(生き方)に支配されやすくなります。
「あなたはこう生きるべき」という、他人の評価をいつも気にして、周りのプレッシャーに反応するだけの人生で終わってしまうのです。
自分の人生に使命(ミッション)を持ち、脚本を主体的に書き直していきましょう。
「終わり」に向かって芯の通った生き方をするには、個人の「ミッション・ステートメント」を作るのが良いです。
「ミッション・ステートメント」とは、理想的な自分のあり方・生き方を書き上げた、自分のための憲法のようなものです。
それは、重要な決定を下す時の基礎となり、感情に流されずに日々を送るための強さの源となります。
まるで、企業のHPに書かれている「企業理念」みたいですね。
あなたは「株式会社じぶん」の社長となり、会社で何をやりたいか、何がやれるかを思うままに描いていくのです。
その時に理念を考えていく中心となるのは、自分の中にある「原則」です。
行くべき方向を見失ったら、まずは「原則に立ち返る」ことを意識していくと、自分を見失わずに方針を決めていくことが出来るでしょう。
① | 自分が大切にしたい「原則」を認識する | 誠実さ、思いやり、勇気、努力… |
② | 自分の役割を整理する | 夫、父親、息子、兄弟… |
③ | それぞれの役割で実現したいあり方を書き出す | 私は夫として妻に誠実でありたい、私は専門職として日々新しいことを学ぶ努力を続けたい、… |
④ | 文章として整え、定期的に見直す |
毎日の仕事に追われて、自分の本当にやりたいことがわからないままに生きている人は、私を含めてとても多いと体感しています。
そして年を取ってからやりたいことを見つけても、「もう遅いから…」と行動できずにいたり。
いくつになっても、遅すぎるということはありません。
ミッション・ステートメントは、いつでも書き直すことが出来ます。
そして、いつでもスタートを切ることが出来るものだと考えています。
『主体的に行動すれば、人生が変わる』のまとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回の記事のまとめはこちらになります。
- 「7つの習慣」が何に役立つのか?→人格を成長させ、人生をより良く変えていくことが出来る!
- 「7つの習慣」の概要→7+1つの習慣と、前提としての考え方「パラダイムと原則」がある
- パラダイムと原則→思い込みに囚われず、原則を中心にして自分を変えていく「インサイド・アウト」の考え方が重要
- 第1の習慣:主体的である→感情に流されない、言葉を主体的に置き換える、出来ることから主体的に行動する
- 第2の習慣:終わりを思い描くことから始める→幸せな人生の終わり方について考える、自己の原則に基づいて「ミッション・ステートメント」を作成する
毎日に流されていたくない。人生を変えていきたい。
ずっとそう思って生きてきたような気がします。
でも、どうやって?
そう思っていたある日、初めて「7つの習慣」という言葉に出会いました。
多分20代の頃だったと思います。
あるお店の、文房具や手帳の売り場に「7つの習慣」に関する手帳のコーナーがありました。
あの時は手帳の機能をうまく使いこなせていませんでしたが…。
そしてまた何年も経過した時。再び「7つの習慣」と言う言葉に出会いました。
分かりやすいもので勉強したいと、「まんがでわかる7つの習慣」を購入して、分からないながらに、出来るところから実践していました。
一番印象に残ったのは「インサイド・アウト」の考え方ですね。
「自分に厳しい」マスターと八神さんの言葉に感銘を受けたものです。
「上手く会話できなかったことは自分のコミュニケーション力が低いせいなのに」
引用元:まんがでわかる7つの習慣
「そこには目をつむって、君は相手を責めたんだ」
そんな、厳しいながらもためになる言葉が、この本にはたくさん詰め込まれていました。
なかなか全てを理解したとまでは言えず、実践もあまり進まないままに今日まで来てしまいましたが、更に理解したいと思い、続刊を購入してブログにまとめてみました。
このシリーズは4巻とplusまで続刊があり、それぞれ解説していきたいと思います。
忙しいと、毎日の仕事に流されてやりたいことが出来ない。
いざ自由になってみると、どのように生きていけばいいかわからない。
そんな時に、人生の羅針盤になってくれる本だと思いました。
少しでも、どなたかのお役に立てていれば幸いです。
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